2026年2月19日
【医療機器紹介】お腹の中をリアルタイムで透視する「腹部超音波検査」
その「食欲不振」や「嘔吐」の原因は?お腹の中をリアルタイムで透視する「腹部超音波検査」の真価
「最近、ご飯を残すようになった」「時々吐くけれど、元気はあるし…」そんな愛犬・愛猫の“なんとなくの不調”。様子を見ていいのか、すぐに病院へ行くべきか迷う飼い主様も多いでしょう。
お腹の中で起きているトラブルは、外見からは全く分かりません。そこで大きな力を発揮するのが「腹部超音波検査(腹部エコー)」です。2026年3月に開院するアニホック動物医療センター 小平病院では、最新鋭のエコー機器を駆使し、痛みを伴わずに内臓の異変を詳しく調べます。今回は、血液検査だけでは見逃してしまう病気のサインを、エコーがいかにして捉えるのかを解説します。
なぜ血液検査だけでは不十分なのか?数値に出ない「臓器の形」を見る重要性
健康診断といえば血液検査が一般的ですが、実は血液検査だけでは「臓器の形」や「構造の変化」までは分かりません。数値が正常範囲内であっても、腫瘍ができていることや、結石が詰まりかけていることは珍しくないのです。エコー検査は、それらを画像として直接「見る」ことができます。
肝臓・胆嚢:数値は正常でも隠れている「しこり」や「泥」を発見
肝臓は「沈黙の臓器」と呼ばれ、かなり悪化するまで血液検査の数値に現れないことがあります。エコー検査なら、肝臓の内部にできた腫瘍や、胆嚢に溜まったドロドロの胆泥(たんでい)、あるいは胆石などを早期に見つけることができます。特に高齢のワンちゃんでは、自覚症状のないまま進行しているケースが多いため注意が必要です。
膵臓・副腎:レントゲンには映りにくい「沈黙の臓器」の炎症をキャッチ
膵臓や副腎といった小さな臓器は、レントゲン検査では周囲の臓器に埋もれてしまい、ほとんど確認できません。しかしエコー検査であれば、膵炎による腫れや、クッシング症候群の原因となる副腎の肥大をミリ単位で識別可能です。激しい腹痛や嘔吐の原因を特定する鍵となります。
胃腸・膀胱:異物誤飲や結石、腸の動きまで「動画」で確認
「おもちゃを飲み込んだかも?」という時、エコー検査は非常に有効です。胃の中にある異物はもちろん、腸が詰まって動きが止まっている様子(腸閉塞)や、逆に激しく動きすぎている様子(腸炎)をリアルタイムの動画で観察できます。また、膀胱内の結石やポリープも、痛みを与えることなく詳細にチェックできます。
痛みも被曝もゼロ。動物たちに最も優しい「ストレスフリー検査」の実際
CTやMRI検査は大掛かりで麻酔が必要な場合が多いですが、エコー検査は非常に手軽で安全です。
麻酔不要で、飼い主様に抱っこされながらでも検査可能
検査は、診察台の上で横になってもらい、専用のプローブ(端子)をお腹に当てるだけ。痛みは全くなく、放射線も使わないため被曝の心配もありません。怖がりな子や高齢の子でも、飼い主様に撫でてもらいながらリラックスして受けることができます。
毛刈りは必要?検査精度を高めるための「絶食」と「準備」
鮮明な画像を得るために、お腹の毛を一部剃らせていただくことが一般的です(毛が空気を含み、超音波の邪魔をするため)。また、胃の中に食べ物が入っていると、その奥にある臓器が見えなくなってしまうため、検査当日は「絶食」をお願いすることが多いです。正確な診断のためにご協力をお願いいたします。
新横浜病院が提供する「高精細エコー診断」と「救急対応」
当院では、微細な血流まで捉えることができるハイエンドモデルのエコー機器を導入しています。「しこりが良性か悪性か」「手術が必要な緊急事態か」を、経験豊富な獣医師がその場で判断し、即座に治療へと繋げます。
まとめ:定期的なエコーチェックで、言葉を話せない家族の「お腹の平和」を守ろう
人間ドックと同じように、ペットにも定期的な「画像診断」が必要です。特に7歳を超えたシニア期には、年に1回の腹部エコー検査をおすすめします。
「早期発見・早期治療」は、愛するペットと長く一緒にいるための鉄則です。新横浜病院では、高度な技術と温かいケアで、皆様の家族の健康をサポートいたします。お腹の調子で気になることがあれば、いつでもご相談ください。

